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占いが当たる理由と当たらない理由

  • 執筆者の写真: yuki kato
    yuki kato
  • 5月20日
  • 読了時間: 5分

■まずはバーナム効果(誰にでも当てはまる内容に納得する)


占いが当たってるように感じる一番の理由は、「バーナム効果」にある。

これは、誰にでも当てはまりそうな曖昧な表現を、なぜか“自分だけにピッタリの内容”だと思い込んでしまう心理現象だ。


例えば「あなたは基本的には穏やかだけど、怒ると一気に爆発するタイプですね」と言われたら、正直、かなりの人が当てはまる。だけど、言われた側は「えっ、それ俺じゃん」と感じる。これが占いっぽさの正体でもある。



■統計的なナニカ、であって統計学ではない


占い「あんなのは統計に過ぎない」と言う人もいる。また、「占いは統計学です」という占い師もいる。だが、それはちょっとズレている。正確に言うと、占いは統計学ではない。どちらかといえば、統計的なナニカである。


たとえば、四柱推命や西洋占星術などは、膨大なサンプルと経験から「こういう傾向が多い」という累積的なパターンをもとにしている。でもそれは、数学的厳密さを持つ統計学とはまったく違う。偏差も信頼区間も、p値も出ない。ただし、肌感覚のビッグデータとも言えるような、職人の経験則の積み重ねがある。


つまり、占いには科学的根拠がないわけじゃない。ただ、現代科学が採用する厳密な方法論とは別の道を歩んできた、もうひとつの体系と言える。

それは、データというより「経験の継承」。数式ではなく「感覚の翻訳」。


だからこそ、当たるときは妙にリアルで、当たらないときは唐突に感じる。まさに、統計的なナニカなのである。



■そして選択的記憶(当たった部分だけを覚える)


人間の脳って都合よくできてる。占いで10個言われて、2個くらい「当たってるかも」と思えば、それだけが強く記憶に残る。外れた8個は、もう記憶の彼方。これを「選択的記憶」と言う。


しかも、友達に「この前の占い、ヤバいくらい当たってた」と話すとき、当たった2個しか語らない。どんどん自分の中で当たった占いとして記憶が強化されていく。これ、人間の仕様です。




■自己成就予言(信じた結果、行動が変わる)


「今日、良い出会いがありますよ」と言われたら、人はちょっとオシャレして外出して、知らず知らず行動が変わる。そしてたまたま誰かと出会ったら、「占い当たった!」となる。これが「自己成就予言」。


占いは未来を当てる道具じゃなく、未来を創りに行くためのトリガーになることもある。だから当たる。あなたが当たったように動くからである。


   


■共感性・投影(占い師との相性や関係性も影響する)


本当に大事なのは、「何を言われたか」より「誰に言われたか」。

共感力の高い占い師、ちゃんと話を聞いてくれる人に言われると、人は自然と心を開く。自分の中の感情や本音をその人に投影し始める。


結果、「この人すごい、私のこと見えてる」と感じる。その体験は、もはや当たるとか外れるとか超越して、「心を動かされたかどうか」になる。


  

 

■言葉の解釈の違い(抽象性ゆえの誤解)


占いには比喩や象徴が多い。「水の流れに任せて」と言われたら、ある人は「自然体でいよう」と受け取り、別の人は「今の仕事を辞めろってこと?」と解釈する。


言葉は人によって受け取り方が違うし、その時の精神状態によっても変わる。だから、占いの伝え方と受け取り方にズレがあれば、当然「当たってない」と感じることもある。


  


■確率の誤認識(占いに100%を求める錯覚)


占いの多くは「傾向」や「流れ」を伝えるものであって、100%の断言ではない。でも、人は「来月いいことがあるかも」と言われると、「来月絶対良いことある」と思ってしまう。


これは確率の話を、確定事項として処理しちゃう人間のクセ。期待しすぎた分、起こらなかった時の反動で「占い外れた」となる。最初から「ヒント」として見ておくのがちょうどいい。


  


■外部要因の影響(環境や人間関係の変化)


占いって、未来の可能性を言ってるだけだから、自分の行動や環境の変化、人間関係の流れでいくらでもズレる。

たとえば「昇進するかも」と言われても、会社の方針が変わったり、自分が病気になったりすればその流れは変わる。


占いは今の流れの延長線上を見てるだけ。世界が変われば、当然未来も変わる。これはむしろ、当たり前のこと。




■でも科学では証明できないナニカを持っている人も居る


ここまで、占いが当たる理由・外れる理由を人間の心理や論理で解説してきたけど、正直、それじゃ説明がつかない人もいる。


常人には見えていない“ナニカ”が見えてるとしか思えない人。過去の出来事をピタリと言い当てて、核心に触れる言葉を投げかけてくる。しかも、何の情報も聞かずに。それが偶然とも思えないくらい、あまりにも深く刺さる。


こういう人は確かにいる。理屈じゃない。「感覚」とも違う。「説明できない何か」がその人の中にある。

科学じゃ証明できない。でも、嘘とも思えない。

そういう人に出会ったとき、人はふと、自分の中の“信じる力”を思い出すのかもしれない。


    


■まとめ


占いは、「当たるか外れるか」で判断されがちだけど、本質はそこじゃない。

自分のことを見つめ直したり、背中を押してもらったり、気づきを得たり。

占いとは、未来を知るためのものじゃなく、「今ここ」をどう生きるかを考えるためのヒントなんだと思う。


そして、ときどき現れるナニカが見えてる人。

彼らがこの世界にいることで、人生ってもっと不思議で、もっと面白くなる。

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