AIを使うな、と言い始めたセカイ。
- yuki kato
- 2 日前
- 読了時間: 3分

「AIを積極的に使おう!」と旗を振っていた企業が、最近方針を変え始めている。
「AIをどんどん使おう!」
こう言われてきた。
「競合が使っている」
「乗り遅れるな」
「生産性が上がる」
そういう言葉が飛び交い、多くの企業がAIツールを全社に開放した。
そんな中、2026年5月にこんなニュースが流れました。
■Microsoftの話
MicrosoftがClaude Codeのライセンスを、自社エンジニアに対して大量にキャンセルした。
理由は「使いすぎてコストが爆発したから」だそう。
Microsoftは2025年12月にWindows・Microsoft365・Teamsなどを開発する部門のエンジニアにClaude Codeを導入した。エンジニアたちは熱狂的に使い始めた。
そして半年後の2026年6月30日、そのライセンスはほぼ全て廃止される。
■Uberの話
同社は「どのチームがAIを最も使っているか」をランキングするリーダーボードを社内に作り、積極的にAI活用を奨励した。
その結果、5000人のエンジニアが導入し、2026年4月時点でエンジニアの84〜95%がアクティブユーザーになった。
コーディングされたコードの70%がAI生成になった。
そして4月に、CTOが社内でこう発表した。
「2026年の年間AI予算を、もう使い切った」
4ヶ月で。
問題の構造
なぜこんなことが起きたのか?
AIの課金体系がトークン従量制に移行しているからである。
1回のシンプルな会話ならコストは小さい。
でもエージェント型AIが自律的にタスクをこなすとき、その消費トークン量は通常の最大1000倍になるケースがある。
1人のエンジニアにかかるAPI費用が月50万円を超えた事例も出ている。
これが数百人、数千人規模になると、経営者が青ざめる請求書が届く。
さらに構造的に厄介なのが「コストが成果に比例しない」点。
Uberのケースで言えば、CTOは「AIへの支出を、コンシューマー向け機能の改善に結びつけられない」と発言している。
使えば使うほどコストが積み上がるが、何が生まれたかが見えない。
NVIDIAの副社長ブライアン・カタンザーロはこう言った。
「私のチームでは、計算コストが社員の人件費をはるかに上回っている」
これは対岸の火事ではない。
中小企業でも同じ構造は起きうる。
「使える人が使いまくる」→「API課金が膨らむ」→「ガバナンスがない」→「月末に気づく」
このサイクルがすでに始まっている企業は少なくないはず。
私が今回のニュースで重要だと思うのは、「使うな」という結論ではない。
「使い方の設計がなかった」という点です。
Uberは使用量をKPIにした。でも本来の問いは「何が生まれたか?」のはずだった。
指標の設計を間違えると、頑張れば頑張るほど損をする。
たとえば採用においても同じ構造です。
「応募数を増やせ」だけを指標にした採用活動は、コストだけが膨らんで採用の質が上がらない。
測るものが間違っていると、努力が逆効果になる。
AIを「入れる」ことと、AIを「設計する」ことは全く別の話。
世界最大のテック企業でさえ、それを混同して予算をめちゃくちゃに溶かした。
あなたの会社で、同じことが起きていませんか?
AIは本当に、成果を出しているのでしょうか?
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