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選挙に行こう!と言っていた人は、今どうしているのか?

  • 執筆者の写真: yuki kato
    yuki kato
  • 8月11日
  • 読了時間: 3分
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選挙前になると、SNSや街頭で選挙に行こう!という声があふれます。

普段は政治の話を避けている人も、この時期だけは堂々と発言できる。

それは社会全体が一時的に政治を話していい空気に包まれるからです。

まるで文化祭前夜のような熱気と、一体感。

この正当化された政治トークは、多くの人を巻き込みます。


特に普段から政治に触れていない層ほど、今なら言えるという心理が働きやすい。

友人との会話に政治が入り込み、SNSのタイムラインが候補者や政策で埋まっていきます。

こうして投票に行くこと=社会に参加している感覚が生まれるのです。


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■ 選挙後に人はどう動くのか?


しかし、この熱気は選挙当日をピークに急速に冷めます。

選挙前に行こう!と発信した100人が、その後どうしているかをフェルミ推定すると、こうなります。


・継続して社会や政治を発信している人 15%

・燃え尽きて発信が止まった人 25%

・話題を日常に戻した人 45%

・結果に落胆して距離を置いた人 10%

・SNSは静かだが水面下で活動を続ける人 5%


この数字は、人間の関心の持続力の限界を示しています。

多くの人にとって選挙は非日常のイベントであり、終われば日常に引き戻されてしまうのです。


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■ 選挙後の心理変化


選挙が終わると、メディアもSNSも別の話題に移ります。

あれほど盛り上がっていた政治の話題が、まるで潮が引くように消えていく。

結果に満足した人は役目は終わったという安堵感から離脱し、

結果に不満だった人はどうせ変わらないという諦めに傾きます。


一方で、少数の人は結果を踏まえて次の行動を考え始めます。

議員の発言を追い、政策の進捗をチェックし、声を上げ続ける。

しかしこれは全体の2割程度にとどまります。


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■ 選挙とは何か?私の持論


私は、選挙を国民の関心や傾向を可視化するための大規模なデータ収集イベントだと捉えています。

票数は単なる勝敗の数字ではなく、誰が動き、どの層が反応したのかというマーケティングデータです。


政治家や政党は、このデータを徹底的に分析し、次回の戦略や予算配分に反映します。

だから、本当に変化を起こしたいなら、選挙当日までの盛り上がりよりも、選挙後に何を続けるかが重要です。

継続して声を上げる人だけが、政治家の分析データに長期的に影響を持つ層として刻まれます。


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■ 火事場見物の心理と自分の意思


ここで思い出してほしいのが火事場見物の心理です。

火事が起きると、人は危険だとわかっていても見に行ってしまう。

そこには周りが行っているから、今しか見られないからという衝動が働きます。

選挙前の熱気もこれに似ています。

周囲が盛り上がっていることで、自分も行動している気になってしまうのです。


けれど、その行動は本当にあなた自身の意思だったのか?

ただ流れに乗っただけなのか?

それとも自分の頭で考えた末の選択なのか?

ここを立ち止まって考えることが、民主主義における本当の参加です。


流されること自体は悪ではありません。

しかし、流されたあとに自分はなぜそう動いたのか?を振り返り、次にどうするかを決めること。

その習慣こそが、社会を変える一票の質を高めるはずです。

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