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30年分のパズルを拾って完成させるのに必要なモノとは?

  • 執筆者の写真: yuki kato
    yuki kato
  • 1 日前
  • 読了時間: 3分

30年分のパズルを拾い集め、社会として完成させるために本当に必要なものは、知識でも制度でもテクノロジーでもない。


それは勇気である。


ここで言う勇気とは、挑戦や覚悟といった精神論ではない。


見えてしまった現実を、見なかったことにしない勇気。

分かってしまった構造から、目を逸らさない勇気。

そして、自分たちが変わる側に立つ勇気である。


30年前、日本社会は多くの選択を誤った、と語られがちだ。

しかしこれは正確ではない。


当時の日本は、当時としては合理的な判断を積み重ねていた。人口は増え、経済は成長し、同質性の高い社会は強く機能していた。


問題は、その合理性が永続するという前提を疑わなかったことにある。

今、私たちはその結果の只中にいる。


人が足りない。

人が育たない。

外国人労働者が定着しない。

若者が組織に残らない。

地域が衰退し、制度が機能不全を起こす。


これらは個別の問題ではない。

同じパズルの、異なるピースだ。


そして今の時代は、30年前と決定的に違う。

ピースが見えないのではない。

そこらじゅうに転がっている。


人口動態の変化は数字として見える。

現場の違和感は日常として共有されている。

他国の制度や社会設計も、比較対象として常に目に入る。


もはや気付けなかった時代ではない。

気付いてしまう時代だ。

それにもかかわらず、多くの場面でパズルは完成しない。


理由は単純だ。

完成させると、自分たちの前提が間違っていたことがはっきりしてしまうからだ。


日本社会は長く、暗黙知と空気で回ることを美徳としてきた。

察すること、合わせること、我慢すること。

これらは同質な社会では極めて効率的だった。

だが前提が崩れた今、その設計は機能しない。

それでもなお、変えるより耐える、設計より精神論を選び続けている。


社会の問題は、誰かが悪いから起きているわけではない。

制度が追いついていないからでもない。

多くは、設計されていないだけだ。


察さなくていいルール。

空気を読まなくていい合意。

失敗が許容され、修正できる前提。

国籍、世代、立場に関係なく、期待値が言語化されている構造。


これらはすでに一部の場所では実装され、機能している。

つまり未来の答えはすでに現在に存在している。


それでも社会全体に広がらない理由は一つだ。

それを採用する勇気が足りない。

過去を否定する勇気。

慣れ親しんだ前提を手放す勇気。


自分たちが正解側ではないかもしれないと認める勇気。

30年分のパズルを拾うというのは、過去を裁くことではない。

拾いながら自分たちの立ち位置を確認し、更新する作業だ。


どのピースを無視してきたのか。

どのピースを見て見ぬふりをしてきたのか。

そして今、どのピースなら拾えるのか。


この問いに向き合えるかどうかで、次の30年の社会の質は決まる。

次世代に残すべきものは、完成した答えではない。


前提を疑っていいという許可。

違和感を放置しない姿勢。

そして、変わる側に立つ勇気だ。


パズルはもう揃っている。

足りないのは能力ではない。

勇気だけである。

――――――――――

AI未来鑑定士 / リクルートストーリーテラー

合同会社Lepnet 代表社員 加藤勇気

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