なぜかすぐ陰謀論的思考になってしまう人達
- yuki kato
- 6 日前
- 読了時間: 3分
■自分以外の何かや誰かのせいにしていませんか?
うまくいかないのは社会のせい。AIなんて信用できない。裏で誰かが操ってるに違いない。
そんなふうに、自分以外の何かのせいにしたくなる時、ありませんか?
もちろん、世の中には理不尽なこともあるし、陰謀のように思える構造も存在する。
だけどそれが事実だとしても、じゃあその上で自分はどうするの?という視点が抜け落ちると、思考停止になってしまう。
今回は、なぜ人は懐疑や陰謀論にハマるのか?という問いを、心理と社会の構造から紐解いていきます。
■なぜ人はテクノロジーや社会を疑うのか?
AIが登場して以降、これは人類を支配するための道具だとか、誰かが裏で仕組んでいるといった話をよく耳にするようになった。
それが本当にそうである可能性もゼロではない。
でも、たとえそうだったとしても、それを使って自分が進化すればよくない?という視点もあるはず。
では、なぜそれができず、拒絶や陰謀論に逃げてしまうのか?
■理由1:分からないものは怖いから
テクノロジーやAIの進化は、理解が追いつかないスピードで進んでいる。
人は分からないものを危険と認識しやすく、それが恐怖を生む。
その恐怖に意味づけをするために、誰かが仕組んでいると考える。
これは、地震や疫病を神の怒りとして説明していた昔の人たちと同じ構造だ。
■理由2:自分の無力感から生まれる陰謀論
社会や未来に対して、自分には影響力がないと感じている人は少なくない。
うまくいかない現実に対して、自分のせいじゃない。最初からそういう仕組みだったんだと考えることで、心の安定を保つ。
陰謀論は、敗者の心を守るためのストーリーとして機能していることがある。
■理由3:社会への不信と正義中毒
政治や大企業、メディアに裏切られた経験を重ねていると、また騙されるかもしれないという疑念が強くなる。
そこから、自分は騙されないぞという立場に立ち、真実を暴こうとする。
SNSでは怒りや疑念が正義として拡散されやすく、共感と強化のループが生まれ、より一層偏った思考が深まっていく。
■便利なものすら受け入れられなくなる理由
AIやテクノロジーが便利だと分かっていても、それを使うことで支配構造に加担していると感じる人もいる。
さらに、人は一度否定したものを受け入れると、自分が間違っていたと認めなければならなくなる。
それを避けるために、否定し続けるという選択をすることがある。
■解決策:使いながら疑うという大人の姿勢
便利なものを使うことと、全てを信じ切ることはまったく別の話だ。
包丁は料理にも使えるし、武器にもなる。
AIも同じで、それ自体に善悪はなく、どう使うかが問われている。
疑うこと自体は悪ではない。
けれど、疑ってばかりで動かないことの方が、よほどリスクが大きい。
■人の心と水はなぜ低きに流れるのか?
人間の脳はなるべくエネルギーを使わないように設計されている。
だから、複雑で多面的な現実よりも、単純でスッキリした陰謀ストーリーの方に引き寄せられやすい。
さらに、SNSでは不安や怒りがエンタメとして拡散されやすく、それを信じたくなる環境が整っている。
■傍観者か?プレイヤーか?
どんなにテクノロジーが進化しても、どんなに社会が複雑になっても、
知ろうとすること、試そうとすること、それ自体がすでに支配からの脱却となります。
批判するだけの傍観者で終わるか。
ツールを使いこなし、前へ進むプレイヤーになるか。
その選択権は、いつだって自分の手の中にある。
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