小規模事業者がAIでアプリを作る前に知っておくべきこと その一
- yuki kato
- 9月28日
- 読了時間: 3分

小規模事業者にとって、アプリを持つことは今や夢物語ではありません。
飲食店なら予約管理、サロンなら顧客カード、工務店なら進捗チェック。アプリがあるだけで顧客との距離感も業務効率も変わります。
しかし現実問題として「本格的なアプリ開発」は大きな壁です。
費用は数百万、ストアの審査も必要、修正も一苦労。
この高いハードルを前に、多くの事業者は足を止めてしまいます。
そこでおすすめしたいのが「まずはウェブアプリから始める」という発想です。
■ なぜウェブアプリから始めるべきか?
第一の理由は、圧倒的にコストが下がること。
ネイティブアプリの開発費が数百万かかるのに対し、ウェブアプリならウェブサイトの延長線上で作れるため、初期投資を抑えやすい。
第二の理由は、配布が簡単であること。
ネイティブアプリはApp StoreやGoogle Playで審査を受けなければなりません。
これが数週間かかることもある。
一方ウェブアプリなら、URLを送るだけで利用可能。
顧客はブラウザで開けばすぐに使えるのです。
第三の理由は、更新が圧倒的に速いこと。
ネイティブアプリは修正のたびに再申請が必要ですが、ウェブアプリならサーバー側で直せば即反映。
小さな改善を重ねたい小規模事業者にとって、このスピード感は大きな強みです。
■ ウェブアプリでも「アプリらしさ」は十分出せる
「ウェブアプリだと見劣りしないか?」という不安はよく聞かれます。
しかし近年は「PWA(Progressive Web App)」という仕組みが広がり、ウェブアプリをスマホのホーム画面にアイコンとして置けるようになりました。
さらにオフラインでも動作可能。
見た目も体験も、ほぼネイティブアプリと同じです。
つまり小さな事業者でも、顧客に「専用アプリがある」と感じさせることができるのです。
■ AIが参入障壁を下げてくれる
ここでAIの出番です。
以前はプログラミングの知識が必須でしたが、今はChatGPTやClaudeに「予約管理アプリを作りたい」と指示すれば、雛形コードを生成してくれます。
さらにFirebaseやSupabaseなどのクラウドサービスを使えば、データベースや認証機能も簡単に追加できます。
つまり「専門の開発会社に依頼しなければアプリは作れない」という常識が崩れつつあるのです。
■ 小さく始め、大きく育てる
重要なのは、最初から完璧を目指さないことです。
60点で良いから形にして動かす。
スタッフや顧客に触ってもらい、フィードバックを受けて改善する。
そのスピード感こそ、小規模事業者の武器です。
ウェブアプリなら修正が即反映されるため、この改善サイクルを回しやすい。
そして将来、本格的なネイティブアプリを作る段階になった時に、ウェブアプリで得たデータと経験が大きな財産になります。
■ まとめ
小規模事業者がAIでアプリ開発に挑戦するなら、最初の一歩はウェブアプリが最適解です。
コストを抑え、スピーディに展開し、柔軟に改善できる。
PWAを使えば顧客にアプリらしい体験も提供できる。
AIの力で知識の壁も下がり、挑戦の難易度はこれまでになく低くなっています。
次回「その二」では、実際にAIを活用してウェブアプリを形にするステップを解説していきます。
AI未来鑑定士 / リクルートストーリーテラー
合同会社Lepnet 代表社員 加藤勇気








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