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サマーウォーズのOZは、実世界に出現するのか?

  • 執筆者の写真: yuki kato
    yuki kato
  • 8月1日
  • 読了時間: 3分
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サマーウォーズに登場する仮想空間OZは、私たちの生活にあらゆる形で溶け込んだデジタル社会の象徴です。


行政手続き

銀行口座の管理

病院の患者情報

道路や交通インフラの制御

企業システムの運用

SNS、チャット、娯楽、買い物、教育までもが1つのIDに集約


まるでインターネットの全部盛りが1つの仮想空間に集約されたような存在。

では、そんなOZのようなシステムは、現実に実現しうるのでしょうか?




■OZはもうすでに始まりつつある


OZのような世界は、未来の空想ではありません。

その構造的要素の大半は、すでに現実に存在しています。




▼ 1. ID連携されたアカウント社会


Googleアカウント、Apple ID、LINE、Facebookログインなど

これらは1つのIDで多数のサービスにログイン可能

マイナンバーは行政領域の共通IDとして設計されている


OZにおけるアカウントがすべての鍵という構造と一致




▼ 2. 仮想空間・メタバースの進化


Meta社のHorizon Worlds、Roblox、Fortniteなどのメタバース空間

国内でもバーチャル渋谷、バーチャル大阪など行政も導入

アバターで活動、買い物、参加できるOZ的空間が続々登場


空間×ID×経済圏が連動し始めている




▼ 3. AIの台頭と機能の自動化


GPT-4、Gemini、Claude、Bardなどの大規模言語モデル

RPAやオートメーションによる業務処理の自動化

医療AI・法律AI・営業AIなど専門特化型が爆増中


現実のOZではラブマシーンのようなAIも実在レベルに




▼ 4. 社会インフラとクラウドの統合


家電(IoT)、クルマ(自動運転)、交通信号、病院、銀行がクラウド接続

すべてがネットワークを通じて統合され、遠隔制御される構造へ

災害時にはドローンが自動飛行し、配給・通信を行う実験も進行中


社会全体がクラウド上で動いている構造=OZと酷似




▼ 5. 日本政府のDX戦略=国産OZ構想の一歩?


デジタル庁によるマイナポータル整備

教育DX、医療DX、自治体業務のAI代替推進

eKYC(オンライン本人確認)、顔認証、生体IDの普及


国主導での一元管理型社会システムが現実化しつつある




■ では、完全なるOZは可能なのか?


構造的にはかなり近づいていますが、現実にはいくつかの壁もあります。


1. セキュリティと倫理


サマーウォーズで描かれたようなラブマシーン的暴走AIが現実にも懸念されている

個人情報の集中管理=漏洩・ハッキング時の被害も甚大

誰が責任を持つのかというガバナンスの課題


2. 権力の集中と分散のジレンマ


1つに統合するほど便利だが、失敗時のダメージも巨大

OZが落ちたらすべてが止まる社会=脆弱性が極めて高い


3. 信用と人格の融合


アバター上の人格と現実世界の行動が直結することで

人間関係・差別・情報操作・デジタル人格の管理など、新たな社会問題も発生




■ OZは希望と脅威の境界線


OZのような世界は、

AI・ID・空間・経済が統合された人類の最終社会設計のひとつとも言えます。


そしてそれは、


現実に向かってすでに進行している

便利さの代わりに、新たな全体制が生まれる危険もある

最後に問われるのは人間の判断力だというメッセージ


でも、そんな未来が来たとき、

私たちは健二のように紙と鉛筆で世界を救える人間でいられるでしょうか?

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