AIによって無くなる仕事と始まる仕事とは?
- yuki kato
- 7月13日
- 読了時間: 3分

■ 2030年までにAIはどのくらい仕事を奪うのか?
AIの進化によって、2030年までに世界中の仕事の30〜40%が自動化の影響を受けるとされている。
マッキンゼーやゴールドマン・サックスなどの調査機関は、最大で3億人分のフルタイム雇用が代替される可能性を指摘している。
特に、ルーティン作業、事務処理、単純なパターン認識に基づく判断は、ChatGPTのような大規模言語モデルや画像認識AI、ロボティクスによって次々と置き換えられている。
だが、ここで大事なのは「奪われる仕事」の話だけではない。
AIは職を奪うと同時に、まったく新しい職種を生み出している。
たとえば、インターネットの黎明期を思い出してほしい。
当時も「手紙が不要になる」「店が潰れる」とネガティブな論調があったが、
気づけばWebデザイナー、SEOライター、SNSマーケターなど、当時は想像もできなかった職業が当たり前のように存在する時代が来た。
AIもそれと同じ。
「AIに置き換えられる仕事」から逃げるのではなく、
「AIを活かす新しい仕事」へ向かうかどうかが、未来の分かれ目になる。
■ これまで無かったAI新職種トップ5
ここでは、既存職種の延長ではなく、完全に新しい領域として今後需要が高まる5つの職種を紹介する。
1. プロンプト演出家(Prompt Director)
AIに出す指示文であるプロンプトを、目的、感情、文脈に応じて設計する専門家。
まるで映画監督のように、出力される文章や画像のトーン、構成、空気感を演出する。
脚本力、構造力、比喩センスが武器になる。
2. AI人格設計士(AI Personality Architect)
企業の公式キャラクターAIや、パーソナルAIの人格を設計する仕事。
価値観、言葉遣い、口調、思考パターンなどを定義し、愛されるAIを作る。
心理学、ペルソナ設計、ナラティブ構築のスキルが必要。
3. AIフォーマット翻訳者(Structure Translator)
人間の言葉や文書、資料などを、AIが学習・処理しやすい形に翻訳する仕事。
NotebookLMやDify、CustomGPTなどの社内導入で必須となる職種。
情報編集、構造化、整理整頓スキルが求められる。
4. AIコンテンツ校閲士(AI Output Reviewer)
AIが生成した文章、画像、動画をチェックし、事実誤認、表現のズレ、倫理的問題がないかを精査する役割。
メディアや企業がAI出力を世に出す前の最後の砦となる。
5. AIマッチングコーディネーター(AI x Human Matching Advisor)
個人や企業の課題や用途に合わせて、最適なAIツール、プロンプト、導入方法を提案・伴走する仕事。
コンサルティングとAIの知見を掛け合わせた次世代の仕組み仲介人。
■ すでに実在しているのか?
これら5つの職種は、すでに暗黙的には存在しており、現場レベルで業務として成立している。
ただし職種名として確立されていないケースがほとんどである。
プロンプト演出家:制作現場で実在。AI台本、CM構成などで暗黙に登場。
AI人格設計士:一部の企業や開発部門で存在。キャラAIやLINEのAIキャラなど。
AIフォーマット翻訳者:導入支援現場で実在。NotebookLM設計やFAQ整備など。
AIコンテンツ校閲士:すでに多くの企業で必須。Web記事や広告チェックに導入。
AIマッチングコーディネーター:AI導入コンサルや顧問の中に埋もれているが増加中。
■ 今から備えるには?(行動リスト)
1. 自分の専門分野とAIを掛け合わせてできることを可視化する
2. ChatGPTやNotebookLMを使い倒して、情報構造化や人格設計を体験してみる
3. AIを使った成果物をポートフォリオ化し、周囲にシェアする
4. プロンプトや導入支援のテンプレートを整備して商品化・代行化する
5. 自分なりのAI時代の職業タイトルを先に名乗ってしまう
■ まとめ
AIは、奪うものではなく創り出す装置でもある。
必要なのは、恐れることではなく、再定義に参加すること。
これからの働き方において最も重要なのは、
「自分の役割をAIとどう分担するか」を設計できる人になることだ。
まだ名前もない新しい仕事が、
あなたの直感と手の中から生まれる時代が、もう始まっている。
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