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エロが時代を進化させた事実

  • 執筆者の写真: yuki kato
    yuki kato
  • 5 日前
  • 読了時間: 4分
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■ 欲求が火をつける

人間の三大欲求の中で、性欲はときにタブー視され、口にするのもはばかられることがあります。

しかし、歴史を振り返ると最も爆発的に技術や文化を前進させてきたのはこの欲求です。


金儲けや権力欲よりも早く、純粋な「見たい」「触れたい」「体験したい」という衝動が技術を動かし、その熱量に資本と技術が合流したとき、世界は一変しました。


■ 歴史を動かした事例

15世紀、グーテンベルクの印刷機が生まれた時、教会の聖書印刷が表舞台を飾りました。

しかし印刷所を黒字に導いたのは別の分野。街の裏通りでは、滑らかな紙に刷られた鮮やかな版画や洒落た絵入り小冊子が飛ぶように売れ、それらの中には当時としてはかなり刺激的な図柄も含まれていました。これが機械の稼働率を高め、活字の精度や紙質の改良に投資できる余力を生み出しました。


19世紀の写真も同じです。初期のカメラは露光時間が長く、人物がじっとしていられないほど不便でしたが、高額で取引されるヌード写真の需要がその改良を加速させました。暗室には好奇と秘密が混ざり合い、化学薬品の匂いとともに新しい写真技術が育っていったのです。


1970〜80年代の家庭用ビデオ規格争いでは、VHSとベータがしのぎを削りました。ベータは画質が良かったものの収録時間が短く、レンタルショップの棚を席巻したのは長時間録画できるVHS。成人向けタイトルが豊富に並び、その人気が規格の勝敗を決定づけました。この需要が、家庭用ビデオ機器の低価格化や流通インフラの整備を一気に押し進めたのです。


1990〜2000年代、インターネットの広がりでも同じ現象が起きました。ダイヤルアップ回線で画像が1行ずつ表示されていくあの頃、早く見たいという一心がJPEGやGIFの圧縮技術を磨き、ブロードバンド普及の追い風となりました。課金システムの安全性を高めたSSL/TLS暗号化も、アダルトサイトが最初に導入し、世界中で実用テストが行われた結果、EC全体に広がりました。


■ AI時代にも繰り返される現象

今、生成AIの世界でも同じ構図が見られます。高精細な人物生成、質感まで再現する肌の描写、自然な会話が続く恋愛チャットやボイスクローン。これらはアダルト領域で先に商用化され、その後ファッションや広告、教育、カスタマーサポートへと転用されています。


フェイストラッキングやアバター技術も、VR配信の中で「もっとリアルに」という要望から磨かれました。こうして生まれた技術は、遠隔医療やリモート会議でも活躍しています。


■ なぜ性欲が技術を押し上げるのか

答えは、熱量とスピードです。性欲は価格よりも即時性を優先し、性能や表現力への要求が極端に高い。そのため初期段階からハードルの高い技術開発が求められ、それが他分野でもそのままメリットとなります。


■ 男性主導から二軸時代へ

これまでの主役は視覚刺激に反応しやすい男性需要でした。

しかし近年は、感情没入やストーリー性を重視する女性向け市場が急速に台頭しています。AI彼氏アプリや音声ASMRはその代表例で、テクノロジーの進化方向に新しいベクトルを加えています。


■ 欲求と金の関係

欲求は点火装置。金はターボチャージャー。

まず欲求が火をつけ、その火が大きくなったところに資本が流れ込み、一気に世界を覆う規模の産業へと変わります。


性欲はその構造をもっとも鮮明に見せてくれるレンズです。恥じるのではなく、理解する。そうすれば、次の技術トレンドを読むための有効なヒントが見えてきます。


■ おわりに

ここまで読んで、「自分のビジネスに性欲を使え」という話ではありません。

けれど、性欲が動かす技術進化の構造は、あらゆる市場に応用できます。


人が本能的に求めるものは、常に購買動機を最短距離で生み出します。

あなたの商品やサービスにも、それに匹敵する【どうしても欲しい】を仕込めたらどうでしょう。

次の世界を動かすのは、もしかするとあなたのビジネスかもしれません。

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