熱い温泉とサウナはなぜ人を「整える」のか?
- yuki kato
- 8月22日
- 読了時間: 3分

「整う」って最近よく聞く言葉ですよね。
サウナ好きの人はもちろん、温泉に入ったあとに「なんだか全身がリセットされたな」と感じたことがある人も多いはず。
でも、なぜそんな感覚になるのか?
気合やプラシーボだけではなく、ちゃんと身体と心に起こっているメカニズムがあります。
■ 体に起きていること
・血管がポンプ運動する
サウナや熱い湯に浸かると、皮膚の血管がぐっと広がります。
体が「熱いから血流を増やして冷まそう」と反応するからです。
その後に水風呂や外気浴で急に冷やすと、血管が一気に縮む。
この「拡張と収縮の繰り返し」がまるでポンプのように働き、血流が全身を駆け巡るのです。
結果、肩こりやだるさが軽くなるのはこの作用によるもの。
・自律神経のリズム運動
熱いときは交感神経(戦闘モード)、冷たいときは副交感神経(休息モード)。
このスイッチが何度も切り替わることで、自律神経のバランスが整う。
普段ストレスで交感神経ばかり優位になっている現代人には、まさにリセットボタン。
・快楽ホルモンの分泌
大量の汗をかいた後は「エンドルフィン」「セロトニン」といった快感ホルモンが分泌されやすい。
ランナーズハイに近い状態が訪れ、身体的な疲労と同時に多幸感が押し寄せる。
これが「ととのった〜!」という感覚を加速させます。
■ 心に起きていること
・強制的なマインドフルネス
サウナの高温や水風呂の冷刺激は、頭の中の雑念を吹き飛ばします。
考え事をしている余裕がなく、ただ「今この瞬間」に集中せざるを得ない。
これは瞑想と同じ効果で、心がスッと軽くなる理由のひとつ。
・苦しさと快楽のコントラスト
「熱い」「冷たい」というプチ試練を経て、外気浴で訪れるあの心地よさ。
苦労のあとに訪れる解放感は、心理学的にも強烈な報酬。
これが脳に「最高!」と刻まれるため、ハマる人が後を絶たないわけです。
・達成感と自己効力感
「90℃のサウナを耐えた」「冷たい水風呂に入れた」
それだけで小さな成功体験になります。
心のどこかで「自分はやれた」という自信が芽生え、精神的にもポジティブになるのです。
■ 整うの正体は?
つまり「整う」とは、
血流改善で体がリフレッシュ
自律神経のスイッチングでバランス回復
快楽ホルモンで幸福感アップ
瞑想効果と達成感で心が安定
これらが一度に起こる、かなり贅沢な状態。
サウナや温泉は単なるリラクゼーションを超えて、
「心身の再起動装置」と呼んでもいいくらいの力を持っています。
■ ビジネスへの応用視点
面白いのは、この仕組みがビジネスや日常のパフォーマンスにも応用できることです。
緊張とリラックスを繰り返すサイクルは、仕事で言えば「全集中の時間」と「完全な休息」の切り替え。
これを意識的に作ることで、脳も身体も効率よく働かせることができる。
つまり、サウナはただの趣味じゃなく「最高のトレーニング環境」なんです。
読んでるだけでサウナに行きたくなりませんか?
次に「整う」感覚を得たときは、ぜひ自分の体と心で起きていることを少し意識してみてください。
それだけで、さらに深いリラックスを味わえるはずです。
AI未来鑑定士 / リクルートストーリーテラー
合同会社Lepnet 代表社員 加藤勇気
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