遅かれ早かれだった?トランプさんが実行している関税について
- yuki kato
- 7月10日
- 読了時間: 3分

トランプが関税戦争を始めたのは突然だった、と思われがちですが、実はアメリカにとって関税強化は「遅かれ早かれ起きていたこと」だったと私は考えています。
その理由と、もしトランプが関税をやらなかった場合にアメリカがどうなっていたか。そして、関税以外に取れた選択肢は何だったのか。整理してお伝えします。
なぜ関税強化は避けられなかったのか?
・中国の台頭と不公正な貿易慣行
アメリカ企業が中国でビジネスをする際、技術移転を強要されたり、国有企業が補助金で優遇されたりと、「対等な競争」が成立していない状況が長年続いていました。
・製造業の空洞化と社会不安
安い製品を輸入し続けた結果、国内の工場が閉鎖し、失業者が増加。いわゆるラストベルトでは中間層の崩壊と政治不信が広がっていました。
・貿易赤字と経済安全保障への懸念
巨額の貿易赤字と、中国に対する技術・供給網依存が進み、安全保障の観点からもリスクが顕在化していました。
関税をやらなかったら、アメリカはどうなっていたのか?
・製造業がさらに消滅し、中間層の経済基盤が崩壊
・中国への依存が深まり、安全保障が脆弱化
・貿易赤字が拡大し、ドルの信認が揺らぐ可能性
表面的にはグローバル経済に順応しているように見えて、実は中身がじわじわと腐っていく「ゆでガエル」状態になっていた可能性が高いといえます。
関税以外にできたことはなかったのか?
もちろんありました。以下は、関税を使わずに自国産業や安全保障を守るための代表的な選択肢です。
・国内回帰支援(補助金や減税)
製造業をアメリカに戻す企業に対して支援を行う方法。社会的摩擦は少ないが、効果が出るまで時間がかかる。
・TPPやIPEFなどの経済連携協定
中国を含まない貿易圏を築き、友好国との経済的結束を強める戦略。国際協調には有効だが、国内産業の即時救済には弱い。
・知財規制強化や制裁措置
中国企業の不正アクセスや技術流出への対応を強化。ピンポイントには効果的だが、包括的な構造改革にはならない。
・労働者再教育・リスキリング
失業したブルーカラー層を再教育し、次世代産業に移行させる施策。構造転換には不可欠だが、手間も時間もかかる。
まとめると
アメリカにとって関税強化は、遅かれ早かれ必要だった。
やらなければ社会や経済の土台が静かに崩れていく危険性があった。
関税以外にも策はあったが、即効性や政治的決断力の面では難しかった。
理想は「関税で時間を稼ぎつつ、構造改革を同時並行で行う」こと。
国家戦略は、ブレーキ(防御)とアクセル(育成)をどう組み合わせるかが問われる時代に入っています。
この視点は、企業経営や人材戦略においても応用できる示唆を含んでいます。
目先のコストを減らすだけではなく、未来のポジションをどう取りに行くか。
それが、いまアメリカが直面していたテーマだったのだと思います。








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