AI活用が進まない本当の原因は、まず必ずマイナスになるからである。
- yuki kato
- 6月22日
- 読了時間: 5分

AI活用が進まない原因は、能力でも意識でもありません。
最初に必ずマイナスから入るからです。
この構造そのものが原因だと考えていますので、今日はその話をします。
■世間はこう思っている
AIが使えない人を見て、
世間はこう言います。
リテラシーが低いから
勉強が足りないから
意識が低いから
つまり、個人の資質の問題として片づけられている。
確かにそう見えますよね。
使いこなしている人と、
まったく手をつけない人。
その差は、本人のやる気や能力の差に見える。
■本当にそうだろうか?
しかし意識の高い人でも、AI活用で挫折します。
勉強熱心な人ほど、最初の数週間で手が止まることがある。
やる気の問題であるなら、やる気のある人は進むはずです。
でも現実は違う。
ということは原因は個人の中じゃなくて、構造の側にあるんじゃないか?
私はそう考えたのです。
■マイナスから入るという構造
AIを本格的に活用しようとすると、まず生産性が下がります。
プロンプトの書き方を覚える
何を任せられるか試す
出力を検証して修正してまた試す
これが必要。
覚える時間を割くならば、最初から自分でやったほうが確実に速い。
つまり、最初は必ずマイナスから入る。
これは学習曲線のJカーブそのものです。
底まで一度沈んでから、ようやく上がっていく。
問題は人がこの谷の局面だけを見て撤退することです。
なぜ撤退するのか?
谷の深さと抜けるまでの時間を見積もれないからです。
リテラシー不足の正体は、知識の量じゃありません。
この谷の浅さと、回収の速さを想像できないこと。
ここに尽きると思っています。
■なぜ人は谷を越えられないのか?
逆に考えると面白いことが見えてきます。
AI活用のコストとリターンは、構造的に非対称なんです。
コストは、確定で、現在で、自分持ち。
学習に使う時間は、今この瞬間に、確実に、自分の手から失われる。
一方でリターンは、不確実で、未来で、想像依存。
いつ回収できるか分からないし、どれだけ得するかも見えない。
人間の脳は、この非対称に弱い。
確定的な現在の損失を過大評価して、不確実な未来の利益を過小評価する。
しかも、AIの便利さは指数関数的に伸びます。
でも私たちの脳は、線形でしか未来を描けない。
指数を直感できないんです。
だから、谷の入り口で多くの人が引き返す。
別に意志が弱いわけじゃない。
脳の設計上、そうなるようにできている。
■この光景前にも見たはずです
これは初めての出来事じゃありません。
過去に何度も繰り返されてきた光景です。
ホームページが普及し始めた頃。
うちみたいな小さい会社にHPなんていらない。
そう言った経営者が大勢いました。
SNSがビジネスに入ってきた頃。
SNSなんて遊びでしょ。
そう切り捨てた人が大勢いました。
動画が当たり前になり始めた頃。
動画なんて手間がかかるだけ。
そう避けた人が大勢いました。
全部同じセリフです。
そして全部、マイナスの谷で撤退した人の言葉です。
各波の入り口で背を向けた人が、後から取り残されていった。
この歴史、私たちはもう知っているはずなんです。
■ただAIは過去の波とは違う
AIはHPやSNSや動画と同じ波ではありません。
それらを全部飲み込むメタな波です。
ホームページ制作も、SNS運用も、動画編集も、これから全部AIで加速される。
過去はそれぞれ独立した波でした。
でも今回は、ひとつの基盤の上に、過去の波が全部乗ってくる。
だから回収が桁違いに大きい。
そしてもうひとつ。
AI活用には二重の複利が働きます。
1つは、文脈の蓄積という複利。
使えば使うほどあなた専用の文脈が溜まり、出力の精度が上がっていく。
もう1つはAI化スキルそのものが転移する複利。
1度ワークフロー設計の型を掴むと、次の業務に持ち込むコストが下がる。
つまりAI化できる人ほど、AI化できる対象がねずみ算式に増えていく。
谷を1度越えた人は、2つ目の谷を浅く速く越えられる。
だから越えた人と越えない人の差は足し算じゃなく、掛け算で開いていきます。
■AI活用とは谷を越える意思決定である
ここで定義し直します。
AI活用が進まない原因は、スキル不足ではありません。
最初のマイナスを引き受けられるかどうか?
その意思決定の問題です。
便利さは特異点を越えた先で加速する。
でもその先の価値は、谷の手前からは見えない。
見えないものに、先に投資できるか?
これが分かれ目です。
そして思い出してほしい。
HP、SNS、動画。
毎回先に谷を越えた人が、複利を総取りしてきました。
AIはそのどれよりも深い谷で、そのどれよりも大きい複利を用意しています。
■締めの問い
あなたが今見ているのは谷の深さですか?
それとも、その先で待っている複利ですか?
同じ景色を見てもどちらを見るかで、これからの数年がまるで変わります。
そしてもうひとつ。
その谷を1人で越えますか?
それとも、すでに越えた人と一緒に越えますか?
マイナスの局面を最短で抜けるために、伴走者を持つというのも立派な戦略です。
私はその伴走を仕事にしています。
AI導入の谷をどう設計し、どう最短で回収に変えるか。
ここに関心がある方は、気軽に声をかけてください。
もちろん無料で相談に乗ります。
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