選挙の投票率が上がると、どうなるのか?
- yuki kato
- 2 日前
- 読了時間: 5分

選挙のたびに繰り返される主張。
投票率が低すぎるからもっと上げるべきだ。
若者が行かないのが問題だ。
この言説自体がもはや日本社会のテンプレになっています。
しかし投票率は善悪を測る指標ではなく、社会の状態や覚悟を映す鏡に近い存在です。
そしてこの鏡が急に振り切れたとき、社会は必ずしも「良い方向」にだけ進むわけではありません。
■投票率が低い社会はなぜ安定するのか?
まず現実を。
投票率が低い社会とは、政治的にかなり安定しています。
理由は単純で、選挙に来る人だけを見れば成立するからです。
必ず投票に行く層。
組織票。
制度と生活が深く結びついている人たち。
この層を満足させていれば選挙に勝てる。
来ない人の声は、事実上存在しないのと同じ扱いになる。
冷酷ですが民主制はそう設計されています。
この状態が長く続くと有権者側も学習します。
どうせ変わらない。
結果は最初から決まっている。
選挙は形式的な行事に過ぎない。
結果投票率は下がり、政権はさらに安定する。
これは偶然ではなく、きれいな自己強化ループです。
■投票率が急に上がるときに起きていること
一方で投票率が急上昇する局面もあります。
ただしそれは冷静な熟慮の積み重ねで起きることではなく多くの場合は…
怒り
不安
恐怖
強烈な危機感
こうした感情が一気に動員されたときです。
つまり投票率爆上がりは平常運転ではなく、社会の非常信号。
この状態では複雑で現実的な議論より、分かりやすく、強く、極端な主張が支持されやすくなります。
敵は明確であるほどいい。
解決策は単純であるほどいい。
長期設計より、即効性があるほうがいい。
民主制はこのエネルギーを拒否できません。
■極端な主張が通ると何が起きるのか?
たとえば、消費税を無くす。
分かりやすく、気持ちのいい主張です。
短期的には、生活が楽になったと感じる人が増える。
支持率は上がり改革が成功したように見える。
しかしその裏で約20兆円規模の安定財源が消えます。
埋め合わせは…
他の税を上げる
社会保障を削る
国債を増やす
のどれかしかありません。
つまり広く薄く負担していたものをやめた結果、
誰かが濃く負担する構造に変わる。
このとき最も影響を受けやすいのは、ズルをしてきた人ではなく制度に適応し努力してきた中間層です。
■落ちるのは悪人ではない
社会が揺れたときに落ちるのは悪人ではありません。合理的に行動してきただけの人です。
今の制度の中で…
努力し
自己研鑽し
仕事を回し
それなりに充実した毎日を送れていた人。
彼らは何も間違っていない。
ただ、足場が制度側にあっただけです。
改革は、その足場ごと撤去します。
善悪や能力とは無関係に。
だから今うまくいっている人ほど、投票率爆上がりと急進改革には慎重になるべきです。
これは保身ではなく、リスク管理です。
■不満層が投票に行く合理性
一方で生活に満足していない層にとって、投票は数少ないレバーです。
努力しても報われない。
未来が見えない。
現状維持は緩やかな敗北に見える。
ならば多少荒れても変化に賭ける。
この判断もまた冷静に見れば合理的です。
民主制はこうしたエネルギーを吸い上げる装置でもあります。
■投票率は善悪ではなく速度の指標
ここまで整理すると、
投票率が高い=良い社会
という単純な図式は成り立ちません。
投票率とは…
社会がどれくらいの速度で変わろうとしているか?
を示す指標です。
低ければ安定する。
高ければ揺れる。
揺れれば誰かが落ちる。
問題は揺れることではなく、揺れる前提で設計されているかどうかです。
■人生や生活が脅かされる可能性
極端な改革が重なると自由が奪われる前に、予測可能性が奪われます。
税制が頻繁に変わる。
制度が読めない。
明日の生活設計が立たない。
多くの人は独裁で苦しむ前にこの不確実性で消耗します。
もちろん極端に北朝鮮のような社会へ変わる可能性は低い。
しかし生活が壊れる途中段階までは十分に起こり得る。ここを軽視した改革は正義を掲げていても危険です。
■ではどう生きるか?
政治がどう変わるかを完全に予測することはできない。
だからこそ重要なのは、政治に人生を預けすぎない生き方です。
一般消費者として…
どうすれば生活が楽しくなるか
どうすれば無駄な苦労を減らせるか
どうすれば選択肢を増やせるか
この視点を起点にする。
今はそのトリガーとしてAIが最適だから使う。
だから中小企業もAIを取り入れている。
ただし、AIそのものに賭けているわけではない。
技術は変わる。
制度も変わる。
最適解も必ず変わる。
変えないのは、生活起点で考えるという思想だけ。
■民主主義は壊れにくくする装置
民主主義は最適解を出す仕組みではありません。
失敗しながら、致命傷を避けるための装置です。
投票率が上がれば社会は変わる。
ただしそれは優しい変化とは限らない。
今いい思いをしている人が落ちるかもしれない。
それは、あなたかもしれない。
だからこそ問われるのは変化の正しさではなく、
変化の速度と緩衝材です。
投票率という数字は、社会の覚悟を測る温度計。
高ければいいわけではない。
高くなったとき、耐えられる設計になっているか。
そこまで考えたとき、初めて政治の話は現実になります。
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