結婚制度は時代遅れ?オープンマリッジから考える新しい夫婦の形
- yuki kato
- 9月18日
- 読了時間: 4分

人間は「結婚」を当たり前の制度として受け入れてきた。
しかし、生き方そのものがここ50年で激変している今、本当に結婚という枠組みは現代に合っているのだろうか。
■ オープンマリッジと一夫多妻制の違い
まず混同されやすいのが「オープンマリッジ」と「一夫多妻制」だ。
一夫多妻制は制度上、複数人を正式な配偶者として迎える形態。宗教や伝統に根ざしており、子どもや財産相続まで制度に組み込まれている。
一方でオープンマリッジは、婚姻自体は一対一のまま、配偶者同士の合意のもとで外部の関係を認めるライフスタイル。制度ではなく「合意の形」にすぎない。
つまり「複数人を制度に登録するか」「一人を制度上の配偶者にしながら外部に広げるか」という構造の違いが決定的だ。
■ 言葉のラベルが生む拒否感
「オープンマリッジ」という表現に嫌悪感を抱く人が多いのは、マリッジ=結婚という言葉を冠しているからだろう。
伝統的婚姻制度を前提に生きてきた人にとっては、「結婚なのに外の人とも関係を持つ」という表現自体が挑発的に聞こえる。
実際、研究者や海外メディアでは「合意的非単婚制(Consensual Non-Monogamy, CNM)」という中立的な用語を使う傾向が強い。
制度を壊すのではなく、ライフスタイルを表現する言葉に置き換えるだけで反発は和らぐだろう。
■ 動物界から見た「一生ツガイ」
人間の結婚を「自然な一生の絆」と考える人もいるが、動物界を見ればそれが特異な考えであることがわかる。
哺乳類で生涯ペアを保つのは全体のわずか3〜5%程度。
白鳥やアルバトロス、ビーバーやテナガザルなど一部に見られるに過ぎない。
むしろ「一生同じ相手と過ごす」ことの方が珍しいのだ。
つまり「人間は本来一生ツガイ」という発想自体が自然の原理ではなく、文化的な物語にすぎない。
■ 想い続けることと、一人だけを想い続けること
ここで重要なのは、「想い続ける」と「一人だけを想い続ける」は別の領域だということだ。
想い続ける=感情を長期に持続させること
一人だけを想い続ける=対象を唯一に固定すること
人は誰かを長く想い続けることはできるが、その対象が常に同じ人物である保証はない。
むしろ愛の形を更新し続けられる柔軟さこそ人間らしさだ。
結婚制度はこの二つを意図的に重ね合わせ、「一人だけを一生想い続ける」を強制してきたと言える。
■ 不満をどう扱うかがカギ
結局のところ、長期的な関係を続けられるかどうかは「不満をどう扱うか」に尽きる。
期待値を調整しすぎない
小さな改善を重ねる
共体験で絆を維持する
衝突時の処理方法を磨く
「不満をゼロにする」のではなく、「不満を更新しない努力」を続けることが想いの持続条件なのだ。
■ 50年で変わった人間の活動環境
さらに背景を押さえておく必要がある。
この半世紀で人間の情報量と活動範囲は爆発的に広がった。
情報摂取量は50年前の数百〜千倍。世界中の知識に数秒で触れられる。
活動範囲も地域社会から地球規模に拡大。LCCやオンライン会議、SNSで誰でも国境を越えて活動できる。
つまり生き方そのものが変わったのに、結婚制度だけが古いOSのまま残っている。これが違和感の正体だ。
■ 結婚制度はアップデートされるべき
結婚制度はそもそも「愛のため」に生まれたのではなく、
財産継承
労働力の確保
宗教的規範
子どもの保障
といった社会的要請に応じて作られた仕組みだった。
現代はこれらが別の制度や文化でカバーできるようになっている。
ならば結婚もアップデートされて当然だ。
例えば、
契約更新型のパートナーシップ
子育てを複数人で担う制度
愛と扶養・相続を切り離す仕組み
AIやブロックチェーンを活用した自由契約
など、新しい発想はすでに芽生えている。
■ 自由と妬み
最終的には「選べること」こそが自由の本質だ。
結婚する人もしない人も、オープンな関係を選ぶ人も、それぞれに尊重されるべき。
ただし人間は、自分と違う選択をする人に嫉妬や否定をぶつけがちだ。
これは安心を守るための心理的反応にすぎない。
だが歴史を見れば、自由を否定された側が文化を塗り替えてきた。
奴隷解放、女性参政権、同性婚。
結婚観の変化もその延長線上にあるはずだ。
■ 結論
生き方が大きく変わった現代において、結婚制度を神聖不可侵のものとして守る理由は薄れている。
「結婚するか否か」「どういう形のパートナーシップを選ぶか」を個人が自由に決められる社会が、これからの健全な姿だろう。
そして、自由に生きる人を妬みや否定で縛るのではなく、選択肢が共存できる環境を整えること。
それこそが時代に合った「新しい結婚の概念」の第一歩だ。
AI未来鑑定士 / リクルートストーリーテラー
合同会社Lepnet 代表社員 加藤勇気








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