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「無駄な経験」は本当に無駄か?ジョブズのカリグラフィーが教える点をつなぐ思考法

  • 執筆者の写真: yuki kato
    yuki kato
  • 4月12日
  • 読了時間: 5分

あなたは今日、昨日と同じ道を通って、同じ順番でスマホを開いて、同じ考え方で判断していませんか?


「いつもやらない事をやる」という行為には、気分転換以上のもっと根本的な意味があります。


それは自分というシステムの硬直化を防ぐ、唯一のメンテナンスです。


なぜ人は「無駄なこと」を避けようとするのか?


人は放っておくと、過去の経験に基づいた予測モデルだけで生きようとします。


心理学では認知の固定化と呼ばれる現象です。


要するに「どうせこうなる」「自分にはこれは向かない」という判断が、思考よりも早く出てきてしまう状態のこと。


厄介なのはこの固定化は、悪意や怠慢から生まれるわけじゃないという点です。


脳が効率化しようとした結果として、あなたの可能性を自動的に削り続けています。


いつもと違う行動は、この固まった回路を強制的に書き換えます。


慣れない動作や思考をすることで神経可塑性が刺激され、セルフイメージという名の牢獄から一歩出ることができます。


あなたは今、何年分の思い込みに縛られていますか?


ジョブズがカリグラフィーを学んだことで何が変わったのか?


カリグラフィーとは、西洋書道のことです。

文字の美しさや配置の仕組みを芸術として追求する学問で、今でいうタイポグラフィの原点にあたります。


2005年、スタンフォード大学の卒業式でスティーブ・ジョブズはこう語りました。


将来を見通して点をつなぐことはできない。できるのは過去を振り返ってつなぐことだけだ。


大学を中退した後のジョブズは、キャリアにも実益にも関係のないカリグラフィーの授業に潜り込みました。

セリフ体の美しさ、文字の間隔、タイポグラフィの仕組みを、ただ面白いからという理由で学んだのです。


それが10年後、最初のMacに美しいフォントとして搭載されることになります。


当時の他のコンピュータには存在しなかった、プロポーショナルフォントという概念が生まれた瞬間です。

もし彼がカリグラフィーを学んでいなければ、今あなたが見ているこの画面の文字のデザインは存在しなかったかもしれません。


これが「点をつなぐ」の本質です。

意味があるかどうかは、やってみた後にしかわかりません。


なぜ不快な経験が資産になるのか?


不快な経験が資産になる理由とは、それが自己効力感の根拠になるからです。


いつもやらない事には、多かれ少なかれストレスが伴います。


面倒くさい、失敗したらどうしよう、恥ずかしい。


でも、その小さなストレスをあえて取りに行く行為が、精神的なタフネスを育てます。


未知の状況で判断する回数が増えるほど、変化に対する適応力が磨かれます。


そして何より、やったことがないことができたという経験は、根拠のない自信ではなく確かな実績としての自信に変わります。


自己効力感とは要するに、自分で実証した証拠の積み重ねです。


他者からの評価でも、資格の有無でもありません。


自分が動いた回数だけ積み上がるものです。


ジョブズさえ、アップルを追放されたという挫折を後に人生最良の出来事と語っています。


挫折さえも点になります。やった事だけが資産になります。


今日から何を始めればいいのか?


最初から大きな挑戦をしなくて大丈夫です。

むしろあえて意味のないことから始めるのがコツです。


意味を求めすぎると、脳はまたブレーキをかけてきます。


・低ハードル:降りたことのない駅で降りる。得られるのは観察力と視点の切り替え


・中ハードル:全く興味のないジャンルの本を読む。語彙が広がり、異なる価値観に触れられます


・高ハードル:苦手意識がある人に自分から話しかける。コミュニケーションの壁を壊せます


どれも正解です。

今のあなたにとってのただの趣味や気まぐれな挑戦が、10年後に他の誰にも真似できない独自の武器になる可能性があります。


自分というシステムを、常に鮮度ある状態に保つには?


人生の質は、耐えられる不確実性の量に比例します。

いつもやらない事をやる価値とは…


点を増やす

脳の予測モデルを更新する

自分だけにしか描けない線を少しずつ引いていく


今日、1つだけ自分らしくない選択をしてみる気になりましたか?


もしなったなら、それがもうすでに一歩目です。


Q.いつもやらない事をやる効果はいつ出るのか?


A.即効性はありません。ジョブズのカリグラフィーがMacのフォントに結びつくまで10年かかったように、点がつながるタイミングは予測できません。ただし、動いた回数だけ点は増え続けます。


Q.コンフォートゾーンを出るとはどういう意味か?


A.コンフォートゾーンとは、自分が慣れ親しんだ行動パターンや環境のことです。その外に出るとは、不快感や緊張を伴う新しい経験に意図的に踏み込むことを指します。これを繰り返すことで適応力と自己効力感が高まります。


Q.新しいことに挑戦するのが怖い場合はどうすればいいか?


A.怖いと感じること自体が、脳が新しい回路を作ろうとしているサインです。最初は降りたことのない駅で降りるといった、失敗のリスクがほぼゼロの小さな一歩から始めてみてください。


Q.点をつなぐ思考法とは何か?


A.点をつなぐ思考法とは、今の行動が将来どう役立つかを事前に計算せず、好奇心に従って経験を積み重ねる考え方です。スティーブ・ジョブズが2005年のスタンフォード大学卒業式スピーチで提唱した概念で、無駄に見える経験が後に独自の武器になるという思想を指します。



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