鬼滅の刃がここまで刺さった理由は陰陽五行にあった? エンタメを超えた魂の調律装置としての構造分析
- yuki kato
- 7月28日
- 読了時間: 4分

映画も大ヒット中なので、今後数本は鬼滅の刃の占い考察シリーズを書いていきます。
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アニメの枠を超えて、老若男女すべてを巻き込んだ社会現象──それが鬼滅の刃。
なぜあれほどまでに人の心を掴んだのか?
その答えは、キャラの魅力やストーリーの熱さを超えた、日本人の無意識に響く東洋思想的な構造にある。
鬼滅の刃はエンタメでありながら、陰陽五行という魂の設計図に裏打ちされた作品だったのだ
■見えない世界の理を描いた物語
まず、陰陽五行とは何か。
古代中国の自然哲学であり、木・火・土・金・水の5つのエネルギーが循環・制御し合い、世界を形づくっているという思想。
そして陰陽とは、すべての存在が陽(光・動・表)と陰(闇・静・裏)の2つの性質を持ち、バランスで世界が成り立つという見方だ。
鬼滅の刃の世界観は、まさにこれに沿って構築されている。
鬼は夜に動く陰の象徴
鬼殺隊は昼に戦い、陽の力を宿す存在
呼吸法は水の呼吸、雷の呼吸など、五行のエネルギーそのもの
つまり、鬼滅の戦いは陰陽のバランスを取り戻すための物語なのだ。
■鬼舞辻無惨=五黄土星という視点
占いの世界に九星気学という分類がある。その中でもっとも支配的かつ破壊的な星、それが五黄土星。
五黄の特徴を挙げると
絶対的な支配力と恐怖で他者を従わせる
自ら動かず中央に鎮座し、支配だけでコントロールしようとする
腐敗・毒・病といった陰の極みを象徴する
極端にプライドが高く、他者を信用しない
これ、まさに鬼舞辻無惨そのものではないだろうか。
彼は鬼を生み、支配し、誰よりも人間らしい恐怖と怒りを抱えていた。
だがその内面には、孤独な帝王の哀しさと、陰に偏りすぎた陰陽崩壊の象徴が潜んでいる。
自分は災害だと言ったあのセリフは、五黄土星の自然現象的な破壊性を自覚していたからかもしれない。
■泣ける構造にも理由がある
鬼滅の刃では、多くの人が鬼の最期に涙した。
なぜ敵であるはずの存在に感情移入してしまうのか?
それは、この物語が因果と縁を重視する東洋思想に基づいているから。
鬼たちはかつて人間であり、苦しみや悲しみを抱えて鬼となった。
ただの悪ではない。
だからこそ視聴者は、その背景に自分自身や大切な誰かの姿を重ねてしまう。
また、五行思想では感情も5つに分類される。
水=恐れ
火=喜び
木=怒り
金=悲しみ
土=思い(執着)
鬼滅の登場人物たちは、それぞれの感情を五感情として表現し、バランスよく配置されている。
だから感情移入が自然に起こり、涙腺が刺激される。これは計算された構造だ。
■物語は魂の鏡である
炭治郎が背負ったものは、家族、縁、責任。
その成長物語は、まさに木のエネルギーを体現している。
対する無惨は土、腐敗と支配。
五行の関係で言えば、木は土を制す。
つまり、炭治郎が無惨を倒すという構図は、五行的にも理にかなっていたということだ。
鬼滅の刃は、西洋的な善悪の戦いではなく、東洋的な因果・循環・調和を取り戻す戦いだった。
だからこそ、誰の心にも違和感なく沁みた。無意識レベルで整う物語だったのだ。
■あなたの中にも属性がある
五行思想は、単なる分類ではない。
自分がどんな資質を持ち、何に偏り、何が足りないかを教えてくれる。
推しキャラを選ぶ感覚も、もしかしたら自分の魂が反応した結果かもしれない。
水のように孤高を貫く義勇に惹かれるなら、あなたの中にも水の資質があるのかも。
炭治郎のまっすぐさに共鳴するなら、それはあなたの中の木の力が動いている証かもしれない。
占いとは、当てることではなく気づくこと。
鬼滅の刃は、それを自然なかたちで教えてくれた魂の調律装置だった。
さて、あなたはどの属性に近いと感じましたか?
推しキャラとその理由を、ぜひコメント欄で教えてください。
あなたの選んだそのキャラにも、きっと意味があるはずです。
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