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  • 加藤勇気

引越業者の従業員心理 | 運転手不足の原因


運送業のドライバー不足は当然引越業者も例外ではないのですが、引越業者はドライバーというよりもその上、中間管理職人財が圧倒的に困窮しています。

私、引越業者に17年おりましたが10年以上前はそれはそれは修羅の国でした。

新人の覇気が感じられないと挨拶代わりにまず蹴り一発なんて普通でした。

職人気質な仕事なので手足が出てしまうのは、まあ時代背景からしても仕方ないのかなと思える環境でしたが、あるときバインダーで頭を小突かれたアルバイトが弁護士に訴えてきまして、その社員は退職を余儀なくされさすがにそれからは暴力的な件はだんだんと減ってきました。

でも最初から体育会系のノリの若者には敷居が低く、その頃はお客様から頂ける寸志も月額10万円ほどでしたので手取りの給料も多かったので慣れた人間はそこに浸っていくような業界でした。

3月の繁忙期などは繁忙期手当が出る上に残業手当も全て支給されていたので学生アルバイトでも3月だけで手取り80万円とか稼げていましたし。

何かを壊す、キズをつけてしまうといった物損事故にたいしてもかなり寛大でしたし(一回につき500円だけ)、収入も加味すると労務環境は良い時期だったのかと思えます。

現在はお客様からの寸志もかなり減りましたし、物損事故は当事者全額負担、勤務手当もほとんど無い環境ですから昔からいる手練れの引越職人はほぼ存在していないのはとても寂しく思います。

TVCMをやっているような大手引越センターは現場や営業といった最前線の人財にはあまり困りませんが、乱立する支店の管理をする人財が圧倒的に不足している為にいくつもの支店を重複して管理しているのが現状です。

内勤に入ると収入が減ってしまうのもあるのですが、板挟み状態になって精神的にやられて辞めていく上司を何人も目の当たりにして「あれは無理だわ」と思ってしまうのが原因です。

私も在職時代は管理なんてまっぴらでしたし。

仕事量の波が激しく労働日数がとても不安定になるのでアルバイトは収入が安定しないのと、どうしても慣れている人間を使って楽な配車をしたい担当の思惑もあるのでアルバイトが定着せず、社員へのスキルアップを検討するケースも少ないのです。

それでも一定数の新人は入ってくるので引越作業を回すのはなんとかなってしまうんですけど。

在職時代は、不足している管理職人財を育成するカリキュラムがなぜか実行されていない、その前にどうにかする気があるのか?と思うほど何かしている節が感じられませんでした。

引越業界で一生働こうと思えるように社内を改善していけば、いろいろと問題が解決していくとは思いますが。